「にゃーん」
浜北の身麻呂の頃からお世話になっているとあるご夫婦が
猫ちゃんたちを連れて旅をするのが大好きで
いつも色々なお話を聞かせてくださるのですが
今年の夏は、世にも珍しい「猫瓦」を見に新潟まで行ってきたそうで。
鬼瓦じゃなくて猫瓦・・・?気になる・・・!!
というわけで我々も、猫瓦を求めて一泊二日の小旅行に出かけてきました。
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こちらは南魚沼市の浦佐という町にある、普光寺さん。しとしと小雨の静かな門前町を歩くと目の前に立派な山門が見えてきました。
この山門が建てられたのは1831年だそうです。ものすごく凝った作りで迫力があります。
天井にはこれまた大迫力!龍の絵。こちらは江戸時代の日本画家、谷文晁が描いた【八方ニラミの龍】で1997年に修復されたそうです。手前と奥、ふたつの龍に睨まれながら奥へ・・・ドキドキ。
廊下を歩いていると境内がなにやら騒がしい。鉄砲隊?なんだ?なにかのお祭りかな?
その後、毘沙門堂と不動明王像にお参りをしさて猫瓦はどこだろう・・・とキョロキョロしていると
・・・おや?
傘をさし、お庭に出てみると・・・
わあ、いらっしゃった!!
にゃー
にゃにゃー。
こ、これは見事に「猫瓦」ですね。素晴らしい~。
さて、そもそもここになぜ猫瓦があるのか?についてですがこちらの普光寺さんには猫についての言い伝えがいくつかあるそうです。
まずひとつは、化け猫伝説。寺で悪さをする化け猫が退治された際に、生き返らないように大勢で踏みつけたことが「裸押し合い大祭」のルーツになった・・・というお話。
もうひとつは、左甚五郎の猫面についての伝説。左甚五郎といえば日光東照宮の眠り猫で有名だけど、こちらの普光寺さんにも猫のお面を寄贈したんだとか。その猫面はお祭りが始まると喜んで「にゃあ」と鳴いたり、火事のときに鳴き声で知らせ寺への延焼を防いだり・・・という面白い言い伝えがあるそうですよ。
そんなことから魔除けとして大事にされていた猫面をモチーフに、厄災除けの願いを込めて猫瓦が作られたんじゃないか、というお話。
猫瓦は40年以上お寺の屋根を守っていたそうですが、1997年頃に屋根の葺き替え(瓦→銅板)の際に下ろされたとのこと。
でも今でもこうして境内に鎮座されて(他に室内に保管されているものもあるそうですよ)
最近の猫ブームのこともあり猫瓦目当てに訪れる人も増えているんだとか。
(あ、我々もそうですね・・・決してブームに乗っかっているつもりはないのですが)
ちなみに。左甚五郎が寄贈した猫面は、残念ながら1931年の火災で焼失してしまったそうです。でも、現在は地元出身の画家さんにより復元され、お土産物屋さんにて「猫面グッズ」として販売されています!↑上の写真がそうです。家の中に飾ろうと思って購入してきました♪こちらは大きいサイズですが、手のひらに乗るくらいのミニサイズもありましたよ。
猫面グッズやその他いろいろな猫グッズ、お土産が購入できるお店がこちら。河田屋土産店/雑貨isoe-monさん。
猫面や猫瓦煎餅などお土産をあれこれ購入し、店主さんとおしゃべりをし・・・
美味しい甘酒まで頂戴してきました。トレーも小皿も猫柄!可愛い~。ごちそうさまでした\(^o^)/
猫瓦を拝んだあとは、栃尾に向かいます。
こちらは・・・
南部神社。またの名を「猫又権現」。
・・・猫又といえば猫の妖怪ですね。よく「猫が長生きするとしっぽが二股になって猫又になる」と聞きます。妖怪が祀られた神社なのかしら?
南部神社の成り立ちは古く、源平合戦で活躍した熊野水軍の統領田辺湛増が熊野の神領争いに敗れ、一時ここに逃れたという伝承や、ここの修験が新田義貞の挙兵を越後新田党に一日一夜で告げたという「新田触れ」の伝承が伝わっています。 (栃尾観光協会HPより)
猫の話は出てこない・・・とりあえず参拝しましょう。
ヘケッとした可愛い狛犬。
しとしと小雨・・・階段は落ち葉でぎっしり。カラフル。
あちらが拝殿かなと思いながら登っていくと・・・
おおお・・・ あちらが噂に聞いた・・・
狛犬ならぬ、狛猫さまだ!!
横から
後ろから
うーむ、このフォルム。
たまりません・・・
おてても。
にゃにゃ~~ん。
こちらの猫又権現。猫又(妖怪)が祀られているわけではなくて、お蚕さんの守り神としての猫が祀られているんだそうです。伊那谷でも猫神様のお話はありますよね~。やはり養蚕が盛んだったところでは猫って神様なんですね。
狛猫ちゃんにばかり気を取られていましたが・・・
よく見ると拝殿の彫刻がとても見事!
囲いがあったのであまり写真は撮れませんでしたが・・・
そして狛犬のしっぽもなんだか立派でしたよ。まるでリーフパイのよう・・・
静かで居心地のいい神社。しばし境内でのんびりと過ごさせていただきました。
お邪魔いたしました。ではそろそろ帰・・・・・
いや、その前に、もう一か所行かねばならんところがあります。
普光寺さんの門前にあったお土産屋さんにて「猫が好きな方なら八海山尊神社も行かれるといいですよ。あそこのネズミ除けのお札には猫が描かれてるんです。」との情報をいただきまして。
スマホで場所を調べて、早速行ってまいりました。
八海山尊神社に到着すると目の前に現れた龍鳴という看板。「祭場の広場から高台の神社に向かって柏手を打つと、眼前の大石段が木霊してここかしこと一斉に鳴り響きます。これは神の歓びの感応(しるし)です」とのこと。
八海山には古くから龍神信仰があるそうです。開祖・泰賢行者が神力により荒ぶる龍を封じ込め、激しい雷雨を鎮めたんですって。
境内も広く、立派な神社でした。平日なので参拝客は少なかったけど、お子さん連れのご家族が二組・・・そういえばちょうど七五三の時季ですね。
そしてネズミ除けのお札も頂戴しました。この猫さん、いい味出してますね('ω')ネズミ以外に、モグラ除けにもなるそうですよ。我が家では今年の夏モグラのせいで庭がぼこぼこになったので、効くといいなぁ。
ちなみにこちらのお札は、神社ではなく社務所でいただきました。実は神社と社務所って距離がだいぶ離れてまして、車で数分かかるんです。(カーナビに入れる住所を間違えて、神社に行くつもりが先に社務所に行ってしまいました。)
神社と社務所がなぜこんなに離れてるんだろう?と不思議に思ったんですが後々調べてみたら、神社の方は冬のあいだ閉鎖されるんですね。町からはずれて山の近くにあるので、積雪量も違うんだろうなぁ。それで御祈祷などは町の中にある社務所で行われるとのこと。さすが豪雪地帯、そういう事情があるんですねぇ。
短い時間だったけど、新潟を旅するのははじめてのことでした。楽しかった~ また必ず遊びに行きたいと思います。
旅の最後に見た虹。いい気分で伊那谷へ帰り着きました。
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